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高齢化社会におけるビジネスのポイントとは?

人生100年時代といわれている超高齢化社会の日本。総務省統計局の『人口推計』によると、2021年10月1日時点での日本の総人口は概算値で1億2,512万人。そのうち、65歳以上が3,639万人(29.1%)です。

また、内閣府の『令和3年版高齢社会白書(全体版)』によれば、今後も日本の高齢者数は増加し続け、2065年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳になると考えられています。

これらを踏まえ、ビジネスにおいては今後さらに高齢化社会に適したサービスを展開していく必要があるといえます。

本記事では、高齢化社会におけるビジネスのポイント、高齢者に向けたサービス例、高齢者と自社のビジネスをマッチングさせる方法を紹介します。

出典元:総務省統計局『人口推計』 / 内閣府『令和3年版高齢社会白書(全体版)


目次[非表示]

  1. 1.高齢化社会におけるビジネスのポイント
    1. 1.1.①ターゲットの明確化
      1. 1.1.1.女性を意識する
      2. 1.1.2.おひとりさまを意識する
    2. 1.2.②高齢者向けサービスの充実
      1. 1.2.1.オンライン
      2. 1.2.2.オフライン
    3. 1.3.③高齢者へのアプローチ方法
  2. 2.高齢者向けのビジネス例
    1. 2.1.住居系ビジネス
    2. 2.2.自立生活支援ビジネス
    3. 2.3.終活ビジネス
  3. 3.高齢者とサービスをマッチングさせる具体的な方法
    1. 3.1.広告掲載
      1. 3.1.1.アナログ広告
      2. 3.1.2.デジタル広告
    2. 3.2.店頭イベントの開催
    3. 3.3.出店者とお客さまをつなぐイベマチ
  4. 4.まとめ


高齢化社会におけるビジネスのポイント

ここでは、高齢化社会におけるビジネスではどのようなポイントに注目すればよいか、3つの項目で詳しく紹介します。


①ターゲットの明確化

1つ目は、ターゲティングによって自社のターゲットを明確にすることです。ここでは、高齢者向けのビジネスにおけるターゲティングのうち2つを例に解説します。


女性を意識する

2021年現在、総務省統計局の『人口推計』によると、55歳を境に男女構成比は女性の比率が大きくなり、年齢が上がるに連れて差が広がっています。つまり、女性を高齢者向けビジネスのターゲットにすることがひとつのポイントといえます。

高齢者を多く集客する代表の百貨店では、中高年ミセスに照準を合わせた店舗づくりを徹底しているところもあります。


▼エムアイカードの性別・年代別構成比

エムアイカードの年代別構成比

画像出典:株式会社 エムアイカード『エムアイカードのご紹介


三越伊勢丹グループのクレジットカード会社である株式会社 エムアイカードは、カード稼働率が高い上質な会員で構成され、全国約303万人の会員数を誇ります。

上記のグラフで示すエムアイカードの年代別構成比から、年齢層にかかわらず、男性会員に比べて女性会員の数が多いことが分かります。

また、女性会員のうちもっとも多いのが66~70歳。非Web会員・Webを併せた会員数は20万人を超えています。この結果から推測できるのは、男性と比較して女性の購買欲が高いということです。高齢化社会のビジネスにおいてビジネスチャンスをつかむためには、シニア女性を意識した取り組みが重要といえます。


おひとりさまを意識する

近年、シニアのおひとりさまを対象としたサービスが徐々に充実し始めています。具体的には、以下のようなサービスが挙げられます。


▼シニアのおひとりさまを対象にしたサービス例

  • 室内のセンサーを使った見守りサービス
  • 入院時の身元保証や財産管理の請負サービス
  • おひとりさま向けの配食サービス

また、内閣府『令和3年版高齢社会白書』によると、今後も一人暮らしをする高齢者の割合が増加すると推測されています。

これらを考慮すると、高齢化社会におけるビジネスでは、シニアのおひとりさまを意識したサービスを展開することも重要であるといえるでしょう。


②高齢者向けサービスの充実

2つ目は、高齢者向けのサービスを充実させることです。ここでは、オンラインとオフラインに分けて、高齢者向けのビジネスで取り入れるとよいサービスや取り組みの例を見ていきましょう。


オンライン

オンラインのサービスは、若年層だけではなく、インターネットを利用する高齢者へ訴求するためにも活用できます。


▼属性別インターネット利用率

属性別インターネット利用率

画像出典:総務省『令和3年版 情報通信白書


総務省の『令和3年版 情報通信白書』が示す年齢階層別のインターネット利用率を見ると、2020年時点、約4万人のうち70歳以上のインターネット利用者が60%近く存在することが分かります。

具体的には、以下のようなサービスを展開することで、自宅や介護施設にいる高齢者をターゲットにしたビジネスを充実させることが可能です。


▼高齢者向けに展開できるオンラインのサービス例

  • 動画配信プラットフォームを活用した介護施設のオンライン見学
  • ビデオ通話ツールを活用した言語聴覚士によるリハビリテーション


オフライン

物販やイベントの開催など、オフラインで高齢者への訴求力を高めるには、広告や店舗レイアウトなどを工夫することが大切です。

具体的には、以下のような工夫を取り入れてましょう。


▼高齢者向けのサービスで取り入れたい工夫例

  • 広告のフォントや文字の大きさを工夫する
  • イベント会場のバリアフリー化


③高齢者へのアプローチ方法

3つ目は、高齢者へのアプローチ方法として効果的な方法を選択・実施することです。

高齢者へのアプローチ方法の具体例には以下が挙げられます。


▼高齢者へのアプローチ方法の例

  • 広告によるアプローチ
  • オフラインのイベント開催によるアプローチ

広告によるアプローチでは、キャッチコピーや説明文、写真などを用いて高齢者へ訴求します。

一方、オフラインのイベント開催によるアプローチでは、自社のサービスを実際に目で見たり、体験したりしてもらうことでアプローチを図ることが可能です。

なお、高齢者と自社のサービスをマッチングさせる具体的な方法については、後半で詳しく説明します。

出典:内閣府『令和3年版高齢社会白書』/総務省『令和3年版 情報通信白書



高齢者向けのビジネス例

高齢者に向けたビジネスを充実させるためには、多様化する高齢者のニーズを理解することが重要です。

成功する高齢者向けのビジネスでは、『高齢者の困りごと』を解決することがテーマになっているケースが多いです。ここでは高齢者にニーズのあるビジネス例を紹介します。


住居系ビジネス

住居系ビジネスの多くは、高齢者が日常生活で抱えているニーズをくみ取って展開されていることが一般的です。


▼高齢者が日常生活で抱えやすい困りごと

  • 身体が不自由で日常生活を送ることに不便を感じている
  • 一人暮らしで寂しいので話し相手が欲しい

これらを解消するビジネスとして以下のようなサービスが展開されています。


▼住居系ビジネスの例

  • デイサービス
  • サービス付き高齢者向け住宅

デイサービスとは通所介護の通称です。利用者は自宅で生活を送りながら、日帰りで施設に通い、食事や入浴などのサービスを受けられます。日常生活に不便を感じている方や1人で生活するのが寂しいという高齢者のニーズを満たせるサービスです。

サービス付き高齢者向け住宅は、さまざまな生活支援サービスを受けられるバリアフリー対応の賃貸住宅です。自宅と変わらない自由度がありながら、安否確認や生活相談など、高齢者をサポートするためのサービスを受けられます。


自立生活支援ビジネス

自立生活支援ビジネスは、高齢者が日常生活を送るうえで不便に感じている問題を解決できるサービスです。


▼高齢者が日常生活で感じやすい問題の例

  • 視力が悪くなってきたため、家のなかの汚れが見えにくい
  • 嗅覚が衰えてきたため、腐っている食べ物を判断できない
  • 体に痛みがあり、家事をするのが億劫

前述した住居系ビジネスを利用するまではないものの、自宅で生活を送るうえで「ちょっとした問題を解決したい」というニーズを満たせるのが自立生活支援ビジネスです。


▼自立生活支援ビジネスの例

  • 配食サービス
  • 家事代行サービス

配食サービスは、食事を用意するのが大変な方に対して、栄養バランスを考えたおいしい食事を配達するサービスです。家事代行サービスは、体を思うように動かせず、家事をするのが億劫という方の元へ赴き、掃除や洗濯を行うサービスです。


終活ビジネス

終活ビジネスとは、「自分の人生の終わりのための活動」をサポートするサービスです。


▼終活サービスにニーズのある高齢者の例

  • 亡くなった後に家族に面倒をかけたくない方
  • 終の棲家を探したい方
  • 老後の相談をできる人がいない方

自分の人生の終わりを考えることで今の自分を見つめ直すのが終活です。健やかな気持ちで残りの人生を楽しく生きてもらうため、以下のようなビジネスが展開されています。


▼就活ビジネスの例

  • 相続税の相談会
  • 終活セミナー
  • 介護施設のプロモーション
  • 遺品整理サービス

終活を始める高齢者のニーズとして多いのは「家族に迷惑をかけたくない」という考えです。そのため、「元気なうちに身の回りの整理を始めたい」と考える高齢者のニーズをくみ取ったビジネスが注目を集めやすいといえます。



高齢者とサービスをマッチングさせる具体的な方法

ここからは、実際に高齢者と自社のサービスをマッチングさせる効率的な方法を2つ紹介します。


広告掲載

広告の掲載は、アナログとデジタルの2種類に分けられます。それぞれの特徴を以下で簡潔に解説します。


アナログ広告

  • 新聞紙
  • 会員誌
  • チラシ
  • 電車などの中吊り広告

アナログ広告はインターネットが普及した現代でも有効な広告です。特に、高齢者は若年層に比べてインターネットを活用しないケースが多いため、高齢者向けのビジネスにおいては有効なマッチング方法であるといえます。


デジタル広告

  • SNS広告
  • Web広告

デジタル広告はインターネット上に掲載する広告です。近年は、高齢者のデジタル活用も進んできていますが、WebサイトやSNSの利用者を狙うデジタル広告は、一般的に若年層をターゲットとしたサービスの集客に広く活用されています。

そのため、高齢者向けにフォントや文字の工夫だけでなく、安心感のあるデザインが重要になってきます。


店頭イベントの開催

サービスを周知させる方法としては広告掲載が主流ですが、高齢者に対しては店頭イベントの開催も有効な方法の一つといえます。

高齢者は視力が衰えて小さい文字を読むのが苦手になる場合が多いです。また、インターネットを敬遠している方もいるため、デジタル広告では思うようにマッチングできないケースがあります。

たとえば、高齢者が通い慣れた場所でイベントを開催することで、高齢者と自社サービスをマッチングさせる方法もあります。

高齢者自身がサービスを目で見たり、触れたりできるほか、営業担当者との対話を通してサービスの説明をすることで効率的な訴求が可能です。


出店者とお客さまをつなぐイベマチ

高齢者に向けた効率的な訴求を実現する店頭イベントを開催したいと考えているのであれば、三越伊勢丹グループ店舗と出店者、お客さまをつなぐ『イベマチ』の利用をぜひご検討ください。

三越伊勢丹は高齢者の認知度が高く、優良顧客のメインも高齢の女性です。また、各地の公共交通機関からのアクセスもよいため、高齢者が足を運びやすい環境が整っています。

イベマチでは、最適なイベントスペースとノウハウの提案、集客方法や什器装飾の提供までをトータルでサポートします。また、優良顧客とより接点を拡大するための、広告訴求も実施可能となります。興味がある方は、気軽にお問合せくださいませ。


高齢者の集客方法についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事をご覧ください。

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まとめ

超高齢化社会の日本では、今後も高齢者は増加の一途を辿ります。そのため、今後は高齢者に向けたビジネスを充実させる戦略が必要不可欠です。

高齢者に向けたビジネスに共通しているのは、「高齢者の抱える困りごとを解決する」という考え方です。高齢者のニーズをくみ取ったサービスを展開し、適切なマッチング方法を選択、実施することで、より多くの方が利用するビジネスを提供できます。

ターゲットとなる高齢者を自社サービスとマッチングさせるには、百貨店でのイベント開催もおすすめです。

優良顧客との接点を百貨店を利用して創出したいとお考えでしたら、ぜひイベマチへお気軽にご相談くださいませ。

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