テストマーケティングとは? オンライン・オフラインの手法や百貨店で実施するメリットを解説
テストマーケティングとは、新商品やサービスを本格的に全国展開する前に消費者の反応を確かめるための手法です。
サンプルの配布、一部地域でのみの限定販売などを行い、試験的に展開して顧客の反応を見ることができます。失敗するリスクを軽減しつつ、顧客ターゲットを明確化できるのが特徴です。
テストマーケティングは大きくオンラインとオフラインに分けられ、それぞれに異なる特徴があります。効果的にテストマーケティングを行うには、自社製品の強みを生かせる手法を選択するよう注意しましょう。また、ネガティブな反応があった際にすぐに失敗と判断しないようにすることも大切です。
本記事では、オンラインとオフラインによるテストマーケティングの違い、手法と実施場所、百貨店で実施する際の方法について分かりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.テストマーケティングのオンライン・オフライン比較
- 1.1.オンラインテストマーケティング
- 1.2.オフラインテストマーケティング
- 2.オフラインテストマーケティングの実施場所を比較
- 2.1.集客の必要性
- 2.2.得られるお客様の声・レビューの質
- 3.百貨店でテストマーケティングを実施する方法
- 4.まとめ
テストマーケティングのオンライン・オフライン比較
ここでは、それぞれの手法とメリットについて解説します。
オンラインテストマーケティング
まずは、オンラインによるテストマーケティングの手法とメリットを紹介します。
手法
オンラインで実施するテストマーケティングの手法は以下のとおりです。
- Webモニター
- SNSキャンペーン
- クラウドファンディング
顧客に商品・サービスを使用してもらった後、Web上でアンケートに回答してもらうWebモニター、TwitterやFacebookの投稿に対する反応のチェックをオンラインで実施するテストマーケティングの主流です。
クラウドファンディングは消費者から魅力的な商品やサービスであると思われなければ支援者が集まらないため、より明確な反応を確認できます。
メリット
オンラインで実施するテストマーケティングには以下のメリットがあります。
- 消費者の声をデータとして得られる
- 低コストで実施できる
- スピーディに調査できる
オンラインのテストマーケティングは、オフラインに比べて手軽かつ、低コストで実施できるという点が大きなメリットです。
たとえば、すでに自社でSNSのアカウントを持っていれば、新商品や新サービスの特徴を紹介する投稿を行うだけで消費者の反応を得られるため、費用と手間を抑えられます。
また、WebモニターやSNSキャンペーンは長い準備期間が必要ないため、スピーディに消費者の反応を確認することが可能です。
オフラインテストマーケティング
続いて、オフラインで行うテストマーケティングの手法とメリットを解説します。
手法
オフラインで実施するテストマーケティングの手法は以下のとおりです。
- モニター調査
- リアル店舗での短期間イベント出店
- 会場調査
モニター調査では、消費者に新商品のサンプルを実際に使ってもらい、そのフィードバックを収集します。
リアル店舗での短期間イベント出店と会場調査は、実際に店舗や特定の会場へ消費者を集めて商品やサービスを体験してもらい、ヒアリングやアンケートを通してリアルな声を収集する手法です。
メリット
オフラインで実施するテストマーケティングには以下のメリットがあります。
- 感情の変化が分かる
- 消費者の生の声を収集できる
- 幅広い年齢層をターゲットにできる
- ターゲットをセグメントできる
対面で行われるオフラインのテストマーケティングは、消費者が商品やサービスを体験したときの生の声やリアルな感情の変化を収集できます。
また、インターネットを使用しない層にはリーチできないオンラインと異なり、幅広い年齢層を対象にできる点もメリットの一つです。
リアル店舗での短期間イベント出店の場合、その店舗に来店する顧客の年齢層や来場者数などがデータとして蓄積されています。そのため、ターゲットを絞り込みやすくなり、より効率よく効果的なテストマーケティングを実施できます。
ただし、消費者の生の声が聞けるという性質上、結果の品質は顧客のリテラシーに左右されます。そのため、オフラインで実施するメリットを生かすための場所選びがとても重要です。
オフラインテストマーケティングの実施場所を比較
オンライン上で行うテストマーケティングは場所に関係なく実施できます。これに対して、オフラインでのテストマーケティングは実施場所を限定しなければなりません。
オフラインによるテストマーケティングの開催場所は、イベントホールやスタジオなどの“イベント施設”と小売業の“店舗”の2つです。ここからは、それぞれの特徴を集客の必要性と回答の品質という軸で解説していきます。
集客の必要性
イベント施設と店舗でテストマーケティングを実施する場合、それぞれ集客の必要性は以下のとおりです。
会場 |
集客の必要性 |
イベント施設 |
必要 |
店舗 |
場合によっては不要 |
イベント施設には公共施設と民間施設があり、数人単位から借りられる小規模な貸施設から数百人単位で収容できる大規模ホールなどさまざまです。
しかし、イベント施設に足を運ぶ方の目的がイベントへの参加という点は施設の規模にかかわらず同じであるため、集客には独自の取り組みが必要です。
一方、店舗の場合は店舗自体に集客力があるため、独自の取り組みは必ずしも重要ではありません。イベントへの参加が目的ではない方へテストマーケティングが行えます。
得られるお客様の声・レビューの質
イベント施設と店舗、それぞれでテストマーケティングを実施した場合に消費者から得られる意見の質は以下のとおりです。
会場 |
レビュー |
イベント施設 |
高い |
店舗 |
場所によっては高い |
前述のように、イベント施設に集まる方の目的はイベントへの参加であり、商品やサービスに少なからず興味・関心を持っています。そのため、質の高い意見の収集が期待できます。
一方、店舗で実施する場合はイベントに興味・関心がない方も集まるため、収集できる意見の質は高いとは限りません。より精度の高い意見を収集したい場合は、衣・食・住に日頃からアンテナを張っているハイリテラシー層が集まる商業施設が狙い目です。
百貨店でテストマーケティングを実施する方法
商業施設のなかでも百貨店は富裕層やハイリテラシー層、シニア層が集まる場所です。また、百貨店に足を運ぶ方はお話し好きの方が多いため、消費者の生の声を収集しやすい環境が整っています。
さらに、イベントホールを備えた百貨店であれば、イベント施設と店舗両方の特徴を押さえられるのも強みです。
日本全国にはさまざまな百貨店がありますが、そのなかでも三越伊勢丹でイベントを実施してみたいという事業者さまは、ぜひ『イベマチ』へご相談ください。
※イベマチは三越伊勢丹グループ店舗をつなぐイベントマッチングプラットフォーム
イベマチを利用いただくことで、全国のイベントスペースへの一括申し込みが可能です。三越伊勢丹系列の店舗やイベント施設を利用するハイリテラシー層のお客さまを集客し、全国各地でテストマーケティングを実施できます。
より多くの生の声を収集できるだけではなく、当日入手した顧客情報を持ち帰ることができるため、顧客ターゲットの明確化にも適しています。
百貨店でのテストマーケティングを考えている事業者さまは、高感度で購買力のある優良顧客が多く集まる三越伊勢丹の利用を検討してみてください。
まとめ
テストマーケティングの実施により、自社の商品やサービスを全国展開する前に消費者の反応を確かめることが可能です。実施によって事前に問題点を抽出できるほか、「商品が売れない」という失敗のリスク回避や顧客ターゲットの明確化に役立ちます。
より精度の高い「顧客の生の声」を収集するためには、テストマーケティングを実施する場所選びを慎重に行うことも大切です。ハイリテラシー層のお客さまが集まる場所でテストマーケティングを開催したい方は、百貨店でのテストマーケティングがおすすめです。
『イベマチ』では、百貨店のリーディングカンパニーである三越伊勢丹のグループ店舗でのイベント出店の企画立案から開催までをサポートいたします。興味がある方はぜひお気軽にご相談ください。